承認マトリクスが必要な理由|属人化をほどく“決裁の設計図”

承認マトリクスが必要な理由|属人化をほどく“決裁の設計図”

"承認マトリクス(決裁規程)がないと、承認が止まり、責任がぼやけます。金額別・種類別の線引き、例外の扱い、運用が軽い作り方を具体例で解説します。

承認マトリクスが必要な理由:属人化をほどく設計図

承認マトリクスって、ざっくり言うと「この金額・この種類なら、誰が決裁か」を表にしたものです。
これがない会社ほど、申請が止まりやすいです。

なぜかというと、マトリクスがないと、現場は毎回“人に聞く”しかなくなるから。
すると、承認が属人化して、「あの人に聞かないと進まない」が生まれます。

先に結論:承認マトリクスは「迷いを消す」「責任を固定する」「承認を減らす」の3つに効きます。

マトリクスがないと… 起きること マトリクスがあると…
誰に出すか曖昧 迷子・たらい回し 入口が決まって止まりにくい
承認が増える 「一応見て」が増殖 チェック役と決裁役が分かれる
後で揉める 責任がぼやける 線引きで説明しやすい

ギフト:マトリクスは“細かく作る”より、まず3段階で線を引く方が、運用が軽くて続きます。

承認マトリクスがない会社の「止まり方」

止まり方はだいたい3パターンです。

  1. 申請前に止まる:誰に出せばいいか分からない
  2. 承認で止まる:承認者が怖くて押せない
  3. 後から止まる:監査や確認で「根拠は?」になる

マトリクスは、この“止まり”を先回りで減らすための設計図です。

作り方のコツ:金額は「3段階」から

最初から細かい金額帯(10万/20万/30万…)にすると運用が重くなります。
まずは「小・中・大」の3段階で十分です。

段階 決裁者(例) チェック(例)
課長 経理(科目)
部長 法務/情シス(必要時)
役員 関係部署(条件付き合議)

ポイント:決裁者は“基本一人”に寄せる方が止まりにくいです。チェックは並列で集め、最後に決裁が判断する形が整いやすいです。

例外は混ぜない:緊急・特例は別入口へ

マトリクスが崩れるのは、例外が通常に混ざる時です。
だから、例外は別入口で受けて、理由を記録する形にします。

例外入口(最低限)

  • 緊急:期限が短い
  • 特例:金額超過・相見積なし等
  • 条件外:通常フォームに当てはまらない

今日やること(Step1〜3)

  1. Step1:止まりやすい申請を1つ選び、金額を3段階に分ける
  2. Step2:決裁者(最終責任)を段階ごとに固定する
  3. Step3:緊急・特例は別入口にして、通常ルートへ混ぜない

質問と回答

Q:マトリクスを作ると、現場が縛られない?

A:縛るためではなく「迷わないため」の設計図です。例外を別入口で受けるようにすると、通常は軽く、例外は丁寧に扱えるので、現場のストレスが減りやすいです。

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