ワークフローとBPMの違い|改善の対象がズレると失敗する理由

ワークフローとBPMの違い|改善の対象がズレると失敗する理由

ワークフローとBPMは似て見えて、改善する“対象”が違います。承認を整えるのか、業務全体を設計し直すのか。ズレた導入で起きる失敗と、見分け方を具体例で解説。

ワークフローとBPMの違い:改善の「対象」がズレると失敗する

ワークフローとBPMって、どっちも「業務を良くする」っぽく見えるので、混ざりやすいんですよね。
でも実は、狙っている“改善の対象”が違います。

ここを取り違えると、導入しても「思ってたのと違う…」になりやすいです。
なので最初に、ざっくりでもいいから線引きをしておくのがおすすめです。

先に結論:ワークフローは「承認・申請の流れ」を整える道具。BPMは「業務プロセス全体」を設計し直す考え方(または仕組み)です。

項目 ワークフロー BPM
主役 申請・承認 業務の最初から最後
成果 滞留・差し戻しが減る 全体のムダ・待ちが減る
向く悩み 承認が遅い/迷子になる 担当間の受け渡しが多い/二重作業

ギフト:悩みが「承認が止まる」ならワークフロー寄り。悩みが「そもそも工程が遠回り」ならBPM寄り、が目安です。

混ざると起きる失敗:承認だけ整えても、全体が良くならない

よくあるのが、承認は早くなったのに、全体はあまり変わらないパターンです。
たとえば、申請は通る。でも、その後の発注入力や会計登録が手作業のままで、結局忙しいまま…みたいな感じです。

ズレた時のサイン

  • 承認後の作業が重い:承認は通るが、次工程で止まる
  • 二重入力が残る:ワークフローと別システムに同じ入力
  • 問い合わせが減らない:入口や例外が整理されていない

見分け方:あなたの会社の「困りごと」はどっち寄り?

困りごと 寄り 理由
承認が返ってこない/誰に出すか迷う ワークフロー 承認経路・期限・例外の設計が効く
部署間の受け渡しが多くて遅い BPM 工程全体の作り直しが必要
承認後の登録・保管がバラバラ 両方 承認+後工程のつなぎ方が鍵

ポイント:最初の改善は「痛みが強い所」からでOKです。全体設計(BPM)をやるなら、承認の型(ワークフロー)を先に整えると進めやすいです。

使い分けの実務:まずワークフローで“型”を作ってからBPM

BPMは強いんですが、いきなり全体を変えると関係者が増えて、話が進みにくくなりがちです。
だから、現実的にはこういう順番が多いです。

  1. 承認の型を作る:申請の入口、承認者、期限、例外入口
  2. 後工程をつなぐ:保管・台帳リンク、二重入力の削減
  3. 全体最適へ:工程を減らす、受け渡しを短くする(BPM)

今日やること(Step1〜3)

  1. Step1:困りごとを「承認の遅さ」か「工程の遠回り」かで分ける
  2. Step2:まず1業務だけ選び、承認の型(入口/期限/例外)を作る
  3. Step3:承認後の“次工程”を1つだけつないで二重入力を減らす

質問と回答

Q:BPMをやればワークフローはいらない?

A:承認がある限り、承認の仕組みは必要です。BPMで全体を整えつつ、承認の部分はワークフローで運用する、という組み合わせが現実的です。

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